2026.07.24

男性看護師とは?そもそも看護師ってなにをしてるの?

そもそも看護師とは?仕事内容をわかりやすく解説

看護師は、医療現場において患者の命と健康を支える専門職です。その業務は多岐にわたりますが、基本的には大きく2つの役割に分類されます。


看護師の2つの大きな役割

看護師の業務は、主に「療養上の世話」と「診療の補助」の2つに大別されます。

  • 療養上の世話: 食事、排泄、入浴、着替えなど、患者が日常生活を送るためのサポートを行います。
  • 診療の補助: 医師の指示に基づき、注射、点滴、採血、バイタルサイン(血圧や体温など)の測定といった医療行為をサポートします。

医療チームの中で、最も患者の近くに寄り添い、状態の変化をいち早く察知する重要な役割を担っています。


働く場所は病院だけじゃない?

看護師の活躍の場は病院だけに留まりません。以下のように多種多様な施設で看護師が必要とされています。

  • 医療機関: 大学病院、総合病院、地域のクリニック
  • 福祉・介護施設: 特別養護老人ホーム、デイサービス
  • 在宅医療: 訪問看護ステーション
  • その他: 保育園、学校の保健室、一般企業の産業看護師


1日のスケジュール例(日勤・夜勤のイメージ)

病院勤務の場合、2交替制(日勤・夜勤)または3交替制(日勤・準夜勤・深夜勤)でのシフト勤務が一般的です。ここでは主流となっている「2交替制」のスケジュール例を紹介します。

【日勤のスケジュール例(8:30〜17:30)】

  • 08:30 出勤・夜勤担当からの申し送り(情報共有)
  • 09:00 担当患者のバイタル測定、巡回、点滴などの処置
  • 12:00 昼食の介助、配薬
  • 13:00 休憩(交代で取得)
  • 14:00 午後の巡回、保清(入浴や体を拭くケア)、記録業務
  • 16:30 夜勤担当への申し送り
  • 17:30 残務処理後、退勤

【夜勤のスケジュール例(16:30〜翌9:00)】

  • 16:30 出勤・日勤担当からの申し送り
  • 18:00 夕食の介助、配薬
  • 20:00 ナースコール対応、就寝前の巡回
  • 00:00 仮眠・休憩(交代で取得)
  • 02:00 定期巡回、体位変換、排泄介助
  • 06:00 起床時のケア、採血、朝食の準備
  • 08:30 日勤担当への申し送り
  • 09:00 記録・残務処理後、退勤


男性看護師(ナースマン)の現状と需要

かつては「看護婦」と呼ばれ女性の職業というイメージが強かったものの、現在では男性看護師(ナースマン)の数は増加傾向にあります。

男性看護師の割合はどれくらい?

厚生労働省の統計データによると、就業看護師全体に占める男性の割合は約1割弱(約8%〜9%程度)です。絶対数としてはまだ少数派であるものの、過去10年間でその数は着実に増加しており、医療現場において男性看護師の存在は一般的になりつつあります。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/24/dl/gaikyo.pdf


現場で男性看護師が求められる理由

男性看護師が現場で重宝される理由は、主に以下の2点が挙げられます。

  1. 力仕事における身体的アドバンテージ体重の重い患者の体位変換や、ベッドから車椅子への移乗など、腕力や体力を要する場面で男性看護師は非常に頼りにされます。
  2. 同性によるケアを望む男性患者のニーズ入浴や排泄の介助など、デリケートなケアにおいて「異性(女性)にしてもらうのは恥ずかしい」と感じる男性患者は少なくありません。こうした精神的負担を軽減する意味でも、男性看護師の存在意義は大きいです。

【個人的経験談】

特によく看護師の方から聞くのは、男性看護師が数人病棟にいると女性しかいない病棟に比べて、ギスギスしないという意見が多々あります。


男性が看護師になるメリット・デメリット

客観的な視点から、男性が看護職を選ぶ際のメリットとデメリットを整理します。

メリットデメリット
安定性と需要(国家資格による就職のしやすさ、景気に左右されない給与)体力的な負担(夜勤を含む不規則な勤務形態)
専門分野でのキャリア構築(精神科、救急、手術室などで特に重宝される)マイノリティによる孤独感(圧倒的な女性社会における人間関係の構築)

男性から見た看護師のメリット

最大のメリットは、国家資格による「圧倒的な就職のしやすさ」と「景気に左右されない安定した収入」です。また、体力や瞬発力が求められる「救命救急センター」や「手術室」、男性患者の対応が多い「精神科」などは、男性看護師が配置されやすく、専門性を高めてキャリアアップしやすい環境が整っています。

男性から見た看護師のデメリット

一方で、夜勤を伴うシフト制勤務は生活リズムが不規則になりやすく、年齢を重ねるにつれて体力的な負担を感じやすいという事実があります。また、現場は依然として女性が9割を占める「女性社会」であるため、職場でのコミュニケーションや立ち回りに難しさを感じるケースも少なくありません。

【個人的経験談】

これは男女ともに同じだと思いますが、チームのために協力的な姿勢が何よりも不可欠です。男子看護学生の中には、うまく女性と「話せる人」も、「話せない人」もいます。私は「話せない人」でしたが、実習などで活動するチームのために行動することを重ねていけば、周りと楽しく行動できるようになりました。


どうやったら看護師になれるの?必要なステップ

看護師になるには、指定された教育機関で学び、国家試験に合格する必要があります。未経験からでも、順序立てて要件を満たせば取得可能な資格です。

まずは看護学校へ進学する

看護師の受験資格を得るためには、主に以下の2つのルートがあります。

  • 看護専門学校(3年制): 最短の3年間で資格取得を目指すため、実習やカリキュラムが比較的タイトです。学費を抑えたい、早く現場に出たい人向けです。
  • 看護大学(4年制): 4年間かけて看護学に加え、幅広い教養や関連分野も学びます。保健師や助産師の受験資格も同時に取得できる場合があります。

どちらを卒業しても、取得できる「看護師国家試験の受験資格」は同じです。


看護師国家試験に合格する

必要な単位を取得して卒業(または卒業見込み)すると、毎年2月に実施される看護師国家試験を受験できます。国家試験の合格率は毎年90%前後で推移しています。難易度が極端に高いわけではなく、学校のカリキュラムに沿ってしっかりと学習を積めば、十分に合格できる試験です。


社会人からでも目指せる?

全くの別業種から社会人として看護師を目指す人も多数存在します。

多くの看護学校で「社会人入試」が導入されており、一定の年齢や就業経験を満たしていれば受験しやすい枠が用意されています。また、指定の病院で一定期間働くことを条件に学費が免除・貸与される「病院奨学金」や、国から支給される「教育訓練給付金」などを活用することで、経済的なハードルを下げて進学することが可能です。

未経験者の疑問を解決!よくある質問(FAQ)

【画像挿入:疑問を抱える男性と、それに答える看護師の親しみやすいイラスト/写真】

Q1:理数系が苦手な文系でも看護師になれますか?

A:十分に可能です。

医療と聞くと理数のイメージが強いですが、入学後に解剖生理学などの基礎知識はゼロから学びます。実際の看護現場では、患者の意図を汲み取るコミュニケーション能力や、記録を正確に残す文章力など、文系で培ったスキルが論理的な看護実践に大いに役立ちます。

Q2:看護師の給料は他の仕事と比べて高いですか?

A:20代のうちは高めですが、その後の伸び幅は緩やかです。

夜勤手当や各種資格手当がつくため、新卒〜20代のうちは一般的な同年代の平均年収より高い傾向にあります。ただし、一般企業のように役職が細かく分かれていないため、年齢が上がっても劇的な昇給はしにくいという構造的な特徴があります。

Q3:ぶっちゃけ、女性ばかりの職場でいじめられたりしませんか?

A:職場環境によりますが、基本的には個人の立ち振る舞い次第です。

男性が少数派であるため、逆に中立的な存在として重宝されたり、可愛がられたりするケースも多いです。性別に関わらず、挨拶や気遣い、丁寧な言葉遣いといった社会人としての基本を徹底することが、良好な人間関係を築く鍵となります。

Q4:血を見るのが苦手なんですが、慣れますか?

A:仕事として割り切るうちに慣れる人が大半です。

最初は抵抗があっても、業務をこなすうちに「治療に必要な処置」として客観的に捉えられるようになります。どうしても克服が難しい場合は、精神科、リハビリテーション病棟、介護施設など、採血や外科的な医療行為が少ない職場を選択することも可能です。

まとめ:看護師は男性にとっても将来性のある魅力的な仕事

本記事の振り返り

本記事では、看護師の仕事内容や、男性看護師の実態について解説しました。

  • 看護師の基本業務は「療養上の世話」と「診療の補助」
  • 男性看護師は全体の1割弱だが、力仕事や男性患者のケアなどで需要が高い
  • 安定した収入と高い就職率がメリットである一方、夜勤の負担や女性社会での立ち回りというデメリットもある
  • 未経験の社会人からでも、奨学金などを活用して資格取得が可能

次の一歩を踏み出してみよう

看護師は、性別や過去の経歴に関わらず、社会的な需要が極めて高い専門職です。少しでも関心を持った場合は、まずは客観的な情報収集から始めてみてください。近隣の看護専門学校や大学のホームページを確認したり、社会人向けのパンフレットを取り寄せたりすることで、具体的な道筋が見えてくるはずです。

筆者:小河原 大瑚

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